事件は終わった(降田 天著)を読んだ感想

事件は終わった (集英社文芸単行本)
年の瀬に起きた痛ましい〈地下鉄S線内無差別殺傷事件〉。 突然男は刃物を振り回し、妊婦を切りつけ、助けに入った老人を刺殺した。 時は過ぎ、事件に偶然居合わせてしまった人々には、日常が戻ってくるはずだった――。 会社員の和宏は、一目散にその場か...

こちらもざっとあらすじを。序章というところで地下鉄無差別殺人事件が発生します。その事件はそこであっさり解決するのですが、その後各章で、事件に関係した人達のアフターストーリーという形でオムニパス形式をとってそれぞれの物語が語られます。ミステリーではないです。どっちかというと、ハートフルストーリーな感じの本です。

事件によってなんらかの形で影響を受けた(PTSDになったとか)という登場人物たちの癒しの物語なんでしょうか。悩んで、独白し、癒されて、前に進む。といった感じの話が多かったと思います。

最終話の駆け出しのイラストレーターが、悩んで立ち直ってゆくストーリーが一番面白かったです。その他の感想としては、各話の主人公達の結びつきは弱い(接点が無いケースも)ので淡泊な印象なのかな。

評価。★三つ~三つ半。ハートフルストーリーが好きな人にはいいかも。

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