ライオンの冬(沢木 冬吾著)を読んだ感想

ライオンの冬 (角川文庫)
伊沢吾郎、82歳。旧日本陸軍狙撃手。現在は軍人恩給で暮らしながら、狩猟解禁期間には猟をし、静かに暮らしていたが、ある少年の失踪事件をきっかけに再び立ち上がることを決心する……。

まず、ざっとあらすじを。太平洋岸の東北の山奥にひっそりと住む猟師の伊沢吾郎と、家庭の問題で吾郎の元に身を寄せている孫娘結。それと近くに住む吾郎の元戦友の猫田爺。猟をしながら、慎ましいながらも楽しい日々を送っている三人の元に、研究目的で山に入り吾郎達と接触を持つようになる杷木という若い男とその仲間たち。そして、杷木達とは別に吾郎達に迫ってくるグループの存在。吾郎の抱えるある事件の証拠をめぐっての争奪戦が冬山で繰り広げられ…。といったストーリーになっています。

サスペンスなのかな。ハードボイルド寄りなのかも。頭を使った銃撃戦のやりとりが好きなら楽しいかもしれません。読みやすかったですが、ちょっと動機がどうかと。無理やり別の事件と結び付けて本当の動機と同時進行と解決に進みますのでその辺のくだりが、しっくりこない。あと孫娘の結というキャラクターがしっかりしていて最初この娘が主人公なのかなと思ったりしたのですが、銃撃戦がメインで後半進みますので、あんまり活躍しなかったのが残念。

評価。★三つ半。そこそこ面白い。

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