秋期限定栗きんとん事件(上下) 小市民シリーズ(米澤 穂信著)を読んだ感想

秋期限定栗きんとん事件 上 小市民シリーズ (創元推理文庫)
それでも推理をやめられない小鳩君の小市民的(?)日常あの日の放課後、手紙で呼び出されて以降、ぼくの幸せな高校生活は始まった。学校中を二人で巡った文化祭。夜風がちょっと寒かったクリスマス。お正月には揃って初詣。ぼくに「小さな誤解でやきもち焼い...

「小市民シリーズ」三作目。今回は上下巻に分かれる長い作品ですね。

まずざっくりあらすじを…。前作で小佐内さんの策士ぶりに愛想をつかしてコンビを解消した小鳩君に彼女が出来たというところからストーリーは始まり、一方の小佐内さんサイドでも新聞部の後輩が彼氏になって別々にストーリーが進行していくのですが、最後は連続放火事件というひとつの話にまとまって…という感じになっています。今回は主人公達が動き回る感じでは無くて、それぞれの代理人が動き回って、その後ろでそれぞれ糸を引いているのが小鳩君と小佐内さんという手の込んだ設定になっています。

この本の終章での小鳩君の質問に対する小佐内さんの返答がとても素敵。キャラがよく立っていると思いました。いかにも小佐内さんというキャラなら言いそうな事で。

普通じゃない二人が普通の人と付き合って満足できるのかという副題も、謎解きをめぐる二人の駆け引きととも楽しめる本でした。

評価…星4.6。一作目から通しで読むべき。主人公達の性格が分かったうえで読むととても楽しい本。

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