最近読んだ小説
「追想の探偵」月村了衛 (著) を読んだ感想
特撮が大好きな「人探しの神部」という異名を持つ女性編集者である神部実花(ミカ)が、自身が担当する古い時代の特撮ものの雑誌に掲載する記事を書くため、お蔵入りしていたアイテムから、忘れられてしまった過去を人と人を繋ぐ線を辿っていくことで謎を解き...
「でぃすぺる」今村 昌弘 (著)を読んだ感想
読みたかった好きな作者さんの本なので甘い評価になってしまうかもといったところですが、あらすじと感想を。 主人公は田舎の小学六年生のオカルト好きの男の子。夏休み明けに町の有名スポットの心霊写真をもってきて級友に自慢するところから始まります。主...
「密室法典」五十嵐 律人 (著)をよんだ感想
前作「六法推理」の続編を読みました。前作に続けて無料法律相談所に持ち込まれる案件を解いていく四話で構成される短編集でした。 物語は安定していて、読みものとして十分面白かったです。 ヒロインの夏倫が前作ほどは目立ってないような気もしていたので...
悪いうさぎ(若竹 七海 著)を読んだ感想
まずはあらすじからざっと。表紙のイラストはなんかハートフルストーリーっぽい感じですが、違います。立派なサスペンスでした。 主人公は、調査会社の30歳ぐらいの女性調査員「葉村晶」。家出少女を連れ戻すところから物語は始まり、その家出少女繋がりで...
五つの季節に探偵は(逸木 裕 著)を読んだ感想
こちらも人が死なないミステリーです。ごくざっくりあらすじから。主人公は成人した後探偵になるのですが、物語はその探偵となる前の学生時代から数年単位の時間経過に合わせて各章ごとにエピソードを配置した感じになっています。10年越しのストーリーにな...
わたしが消える(佐野広実 著)を読んだ感想
まずはあらすじから。主人公は、20年前にとある事情で警察を辞めて現在はマンションの管理人をしている男性。物語冒頭医者から認知症の疑いがあると宣告され、娘にその事実を告げようか悩んでいるというところから物語は始まります。そんな折り、福祉施設で...
本と鍵の季節(米澤穂信 著)を読んだ感想
まずざっくりあらすじを。とある高校の図書委員の男子二人組が、日常に潜む事件を解いてゆくという人が死なないライトミステリー。 二人主人公で、常識人っぽい子の方が語り部であり、相方は皮肉屋だけど切れ者という設定で、春に物語が始まり各季節毎に事件...
うらんぼんの夜(川瀬 七緒著)を読んだ感想
クローゼットファイルの作者さんの本。まずざっくりとしたあらすじを。福島の田舎の高校に通う賢くて行動力もある奈緒という女子高校生が主人公なのですが、村の因習にほとほと嫌気がさしていて一日でも早く東京に出て、この息が詰まりそうなこの村から出てい...
幸 -SACHI- (香納 諒一著)を読んだ感想
刑事ものですね。まずざっくりとしたあらすじを。過去に警察の冤罪事件を暴いたことで左遷された所轄刑事の寺沢は、通報により廃アーケード街にある店の前にしゃがみこんでいるという徘徊老人の保護に向かう。そこで自分が今度から寺沢の相棒を務めるという一...
クローゼットファイル 仕立屋探偵 桐ヶ谷京介(川瀬 七緒著)を読んだ感想
初めて読む作家さんの本です。ライトタッチな感じのミステリー。主人公の本業は仕立て屋さんなのですが、服の状態からその着ている人の健康状態から家庭環境まで推測できてしまうという特異能力の持ち主。持ち前の正義感から警察に協力して過去の未解決事件を...