亜ノ国ヘ 水と竜の娘たち(柏葉 幸子著)を読んだ感想

亜ノ国ヘ 水と竜の娘たち
異世界で、見知らぬ少女の母になる。どんでん返し×冒険エンタテイメント! 異世界で母になる。 不妊治療の末、離婚した「私」が見知らぬ少女の母になる――亜ノ国で。 【どんでん返し×異世界エンタテイメント!!】 第54回野間児童文芸賞作家 新作!...

 ちょっと変わったファンタジーもの。あらすじをざっくり書くと、バツイチ主人公朴木塔子は実家に出戻り中の身。居心地の悪い日を実家で過ごしていたのですが、ひらめちゃんとあだ名する百歳の親戚から遺産として住んでいた家を意味深な言葉と共に譲られます。遺品整理をしていると怪しげな長持の中にあったトランクを開けたらいきなり異世界へ。という出だしから物語は始まります。塔子はそこで「まれ石」というあんまり歓迎されない呼ばれ方をされながらも、ハリという名前を与えられ、成り行きで六祝様と呼ばれる巫女の候補ムリュの乳母として亜の国の都に乗り込み、ムリュやムリュの母であるリフェとともに選抜テストを乗り越えていきます。そんな日々を異世界で送るなか、ライバル候補の乳母に若き日のひらめちゃんを見つけて…。ラストでは意外な結びつきが。というストーリー。

 面白かったので調べたら、著者さんは児童文学の方に作品が多いひとのようで。なるほどと思いました。母が子に向ける愛情についてをテーマとした本と解釈すると全体が見渡せるような気がします。

 派手さは無いファンタジーなのですが、なかなか面白かったです。

星は四つ。★★★★☆

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