生まれつきの花 (似鳥鶏 著)を読んだ感想

生まれつきの花 警視庁花人犯罪対策班
特殊能力を有し性格温厚で犯罪など起こさないはずの花人による凶悪事件が次々発生。警視庁捜査一課の火口竜牙は花人刑事の水科此葉と共に事件とその裏の陰謀を追う。ノンストップミステリ!

 現代であるが別の世界線が舞台で、この世界では「花人(かじん)」と呼ばれる新人類が生まれるようになっている。花人は、容姿端麗で性格も誠実なので社会的に成功をおさめる人も多いのだが、一方で格差社会の一因ともなり、一般の人々から妬みを買って社会問題化しているという世界設定。

 「犯罪を起こすとは考えにくい花人が殺人事件を起こした?」 警察の若手警官の主人公と同僚の花人の女性警官、上司の元敏腕刑事とで謎を解いていくというストーリー。

 最初からの数章では、個々の殺人事件の謎を淡々と解いていく感じであっさりした印象を受けました。謎解きよりも、差別問題(花人が犯罪を起こすごとに社会の分断が広がっていく)とかの方にメインを置いているのかなぁとも思ったりするぐらいでした。が、後半「ああなるほどね」という感じになります。最後まで読みましょう。

 ★★★☆☆ 三つ。落ち着くところで落ち着ついている無難な本という印象。

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