「花神(かしん)」(司馬 遼太郎著)を読んだ感想

花神(上中下) 合本版(新潮文庫)
周防の村医から一転して討幕軍の総司令官となり、維新の渦中で非業の死をとげたわが国近代兵制の創始者大村益次郎の波瀾の生涯を描く長編。動乱への胎動をはじめた時世をよそに、緒方洪庵の適塾で蘭学の修養を積んでいた村田蔵六(のちの大村益次郎)は、時代...

「大村益次郎」の一生を書いた本です。新潮社版のハードカバーを図書館の書庫からだしてもらい、読みましたが、分厚かったです。

歴史ものを読むのは好きですが、維新の村田蔵六(大村益次郎)は名前は知っていても、陸軍の祖と言われる人ぐらいで何をやったのかまではよく知らなかったので面白かったです。かなり変わった人、今日でいうのならイーロン・マスクみたいな人なのかな。すごいなとみんな思っているけど、得体の知れないところがあって近寄りがたい。西郷さんと正反対ぽいので他の人が主人公の場合は、冷たい人や変人みたいな書かれ方してるような気もしますね。でもこの作品の蔵六さんは、自分を表現するのが苦手で、ぶっきらぼうにしか見えないけど根はやさしい人という書かれ方をしています。

この話はNHK大河ドラマになっていて、「中村梅之助」さんが蔵六さんを演じられています。YouTubeで花神のダイジェストなどみたとき、最初「中村梅雀」さんの声と話し方そっくりなこの人は一体誰?と思ったんですが、お父さんですか。いや似ている。令和版として梅雀さんで花神リメイクしてくれないかな。面白いのに。

「花神(かしん)」というのを、読み方を間違ていて図書館で花の神さまで「はなかみ」貸してほしいとオーダーして、ちょっと恥ずかしい思いをしました。花神は「かしん」なのですね。そして、花神は中国では「花咲じいさん」を意味するものなのですか。300年の太平を経てすっかり古くなった江戸時代という老木に新しい花(明治の文明開化)を咲かせた人の話ということで「花神」というタイトルだったんだ。こうゆうのは本をたくさん読まないとダメですね。「はなかみ」と呼んでる時点で教養がないと言われてもしょうがないですねー。

P.S 銀英伝のヤンのキャラクター像に部分的に蔵六さんが被りました。実はモデルなのかな?

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