密室の神話(柄刀 一 著)を読んだ感想

密室の神話
四重密室の謎を解け! 会心の書下ろし長篇 北海道の美術学校のアトリエで、男子学生の死体が発見された。だが現場は内部から幾重にも施錠され…「密室の詩人」三年ぶりの新作。

 美術学校の別棟で人が死んでいるというタレコミを受けて、所轄署の刑事が確認に行くと通報通り被害者を発見するのだが、そこは何重にもなっている密室だった。というところからストーリーが始まります。主人公は、被害者と兄弟のようにして育った美術学校の男子生徒。クラスメイトや刑事などこの事件に関わる人物たちのそれぞれの視点で密室トリックに挑んでいきます。

 評価から先にすると、アマゾンレビューと同じく三つでしょうか。

 評価が渋いのは、密室にこだわるあまりやたら文章での密室トリックの説明が細かすぎるのと、解決までに紙面を割きすぎな気がしたところ。トリックがくどすぎる一方、メインストーリーが割とがっかりな感じなところでしょうか。過去の事件との結びつきが強ければそれなりにいけたんでしょうが。これでは読者としてはどうなんでしょうか?

 作中、ネット掲示板風のキャプチャーをいれたりしているところは、楽しかったです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました