レフトハンド・ブラザーフッド

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レフトハンド・ブラザーフッド
殺人の濡れ衣を晴らすため奔走する高校生・岳士の味方は自らの左腕に宿る〝兄〟ただ一人…。注目の著者によるノンストップ青春小説。

著者 知念実希人

主人公は事故によって多重人格に陥った男子高校生なのですが、ひょんなことから事件に巻き込まれてという感じで物語が始まります。

知念本らしく最初は訳が分からないまま、どんどん状況が進んでいきます。本を読み進めていくうちに、主人公の生い立ちだとか技能とか輪郭が見えてくるようになっています(いつもながらこの辺は巧みだよね)。

特に面白かったのは、この本のキーワードともいえる「サファイア」というドラッグに主人公がはまっていってしまうところだと思います。だんだん抜けられなくなっていくあたりの描写はなかなかリアルで怖いものがありました。

この前読んだ彗星が落っこちてくる本の方が個人的には好みですが(ファンタジーは好きだ)、こっちの方もリアルっぽくて面白かったです。

★…四つ星(面白かった)

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